理想の子ども
春の日差しが降り注いでいます。
華やいだ気持ちになりますね。
多くの幼児の皆さんに児童発達支援を見学に来ていただいています。
保護者の方にお伝えしている言葉をここに記します。
誰にでも好かれるいい子に育ってほしいという思いは、親ならば誰もが思うことでしょう。
かわいくて、利発で、元気でいてもらいたいという理想の子どもを誰もが描いています。
でも、どの子も親の望む存在でありたいと思っていてもそのように育つとは限りません。
子どもは子どもの人生を、選択しながらひとりで歩まなければならないのです。
特に障がいのある子どもであれば、ほかの子どもと同じような道筋で育つことは難しいことです。
体に不自由がある。感覚に不自由がある。心に過敏なものをもっている。私たちが想像はしても、体験できない不自由さをもっています。
それを考えると、この子を授かって生まれるまで、生まれてから抱いていた「理想の子ども」を心の中から排除しなければいけません。そうしないと、いろいろな困難を抱えている目の前のわが子を、受け入れることはできません。
子どもを理想に近づけようとすることに心を奪われていると、本当の子どもの姿が見え なくなります。障がいがあることも含めて子どものすべてを受け入れることで、子どもとのしっかりとした愛着関係を築くことができます。
「理想の子ども」を追い続けている間は、障がいのある子どもを認めていないということになるでしょう。
親に認められない子どもの心は、いつも満たされない思いと、親に対して申し訳ない思いでいっぱいです。
どんな子も親に認められ「そのままのあなたが大好きだよ」のメッセージを受け取れるようにしましょう。